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【○○と××な本】4冊目: アキラとあきら/池井戸 潤

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例えば、「赤と黒」、「戦争と平和」そして「罪と罰」。

このように割り切りの良さと切れ味のするどさで何々と何々というタイトルにどこか惹かれます。単に対だったり、親和性のある距離感が近いものも、想像を裏切るような距離感が遠いものの、どれも概して面白いものが多い気がします。良くも悪くもそんなタイトルの作品を紹介したいと思います。

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今回ご紹介する「○○と××な本」、現在ドラマ「下町ロケット」で話題の池井戸 潤さんの作品にもありました。

 

アキラとあきら/池井戸 潤

 

この小説は2017年に文庫オリジナルとして発表された作品です。ですが、書かれたのは2006年から2009年にかけて『問題小説』に連載されたもので、書籍化されずにいた作品でした。直木賞を受賞した「下町ロケット」よりも前に書かれたものとなります。

タイトルの通り、「瑛」と「彬」、この二人の「アキラ」と「あきら」がW主人公で、彼らの小学校時代からの波乱にみちた約30年の人生が丹念に描かれたストーリーです。そのため、解説まで含め、713ページの大作となっていますが、東野圭吾さん同様、池井戸さんの小説も抜群のリーダビリティですので、あまり苦もなく、いっきに読み進められました。

方や、零細工場の経営者の息子、方や大手海運会社の社長の息子、その生き方は見事に対比的ですが、彼らは運命的に幾度も人生で交わります。池井戸さんといえば、銀行が毎回キーワードとなりますが、この小説でも彼ら二人の就職先が銀行で、物語の鍵を握ります。その後、事態は大きく揺れ動き、二人の関係もクライマックスでついに絡み合い、試練に立ち向かいますが、とりあえずそのぐらいにしておきます。

 

タイトルに関しては、割と説明的という感じはしますが、同じ読みのカタカナとひらがなで人物を対比させ、ある種のキャラクター小説に近いものととらえれば小説的なわかりやすさという部分で、このタイトルは成功していると思います。

 

気になった方は、ぜひ。  

 

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