リアルタイムで聴いた90年代、2000年代、この年代であれば、自分の視点でチョイスできるのではないかと勝手に思い、「私的洋楽ロック名盤」を100枚選んでみたいと思います。
毎回、世間一般的に知られているメジャーなアーティストと、いわゆるオルタナ、インディー系などいわゆるメジャーとは一線を画するジャンルからと、各1枚ずつご紹介していきたいと思います。原則1アーティストにつき1枚(気分で差し替えてしまうかもしれませんが)とし、順不動で思いつくまま、現代の耳で聴いてもまさに名盤といえるものを私的に選んでいきます。
053:Nowhere / ライド
今回ご紹介するのは、以前から何組もご紹介しているクリエイション・レコーズの重要バンド、ライド(Ride)です。ライドの中心メンバーである、アンディ・ベルは今ではオアシス、ビーディ・アイのベーシストとしての方が馴染みのある方もいるかもしれません。
- 『Nowhere〔1990〕』
- 『Going Blank Again〔1992〕』
- 『Carnival of Light〔1994〕』
- 『Tarantula〔1996〕』
名盤として選ぶのはもちろんこの一枚、1st『Nowhere』です。
初期衝動の塊のような圧倒的な1曲目「Seagull」から、美しい清涼感あふれる曲まで楽しめますが、なんといっても最大の聴きどころは轟音ツインギターとツインヴォーカルによる美しいハーモニーです。マイブラの『Loveless』とシューゲイザーの名盤として人気を2分するこの一枚、ぜひ堪能していただければと思います。
054:Magic Hour / キャスト
そしてもう一方は以前ご紹介した元ザ・ラーズのベースで、中心メンバーのひとりだったジョン・パワーが結成したキャスト(Cast)です。
- 『All Change〔1995〕』
- 『Mother Nature Calls〔1997〕』
- 『Magic Hour〔1999〕』
そして、名盤として選ぶのはザ・ラーズでの欲求を晴らすかのように、ほのかにその名残を感じさせる弾けるようなサウンドで、世間的な評価もかなり高かった彼らの代表作1stはもちろん捨てがたいのですが、私的にはストリングスやオーケストラを導入し、更なる変化を遂げた3rd『Magic Hour』を選びたいと思います。
ブリットポップの終焉とともに、前作までのようなビッグヒットとはならなかったものの、ピクシーズやフー・ファイターズを手がけたプロデューサー、ギル・ノートンの影響か、スケール感が増した曲が多く「Alien」、「Hide Away」などはその代表的なところです。
もちろん彼らを知るには、1stから聴くのをおススメします。
ぜひ、聴いてみてください。次回も次なる「名盤」、チェックしてみてください。
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