「破天荒フェニックス」 田中修治
「破天荒フェニックス」読了。
ちょっと時間がかかってしまいましたが、ようやく読み終わりました。
ネタバレをするつもりはありませんので、感想だけ。
後半の一文、
「ハハハ。それにしても、また大ピンチ到来かー。もうこうなってくると漫画だな」
この社長の田中さんが放った一言が、ある意味物語のすべてを物語っていると思います。
想像できないくらいの金額が常に逼迫し、せっかくうまく行ったと思うとまたピンチが訪れ、というのをずっと繰り返すこの感じはたまりません。企業努力はもちろんだけど、神風ともいえるような奇跡的なことが続かないとこんな風にはいかなかったのでは。もちろん奇跡的にみえる結果も、攻め続けた姿勢が生み出したからであることは間違いないでしょうし、まわりの人もチームとして意をくみ、意識を高く持ち、懸命に動かなければこうはならなかったことだと思います。
それにしても読むだけでこんなに胃が痛くなりそうなのに、実際はどれほどだったか想像もつきません。
ただの企業再生ドラマにとどまらない、悲しい人間ドラマもあり、ボリュームがあり、読み応え十分でした。