リアルタイムで聴いた90年代、2000年代、この年代であれば、自分の視点でチョイスできるのではないかと勝手に思い、「私的洋楽ロック名盤」を100枚選んでみたいと思います。
毎回、世間一般的に知られているメジャーなアーティストと、いわゆるオルタナ、インディー系などいわゆるメジャーとは一線を画するジャンルからと、各1枚ずつご紹介していきたいと思います。原則1アーティストにつき1枚(気分で差し替えてしまうかもしれませんが)とし、順不動で思いつくまま、現代の耳で聴いてもまさに名盤といえるものを私的に選んでいきます。
085:Waking Up the Neighbours / ブライアン・アダムス
今回ご紹介するのは、90年代の主役の一人ともいえる、カナダ出身のシンガー・ソングライター、ブライアン・アダムス(Bryan Adams)です。この頃は映画でも曲が使われる等、大ヒットを飛ばしていました。
今年3月にはニューアルバムの発売も控えており、今もなお、活躍をみせています。
- 『Waking Up the Neighbours〔1991〕』
- 『So Far So Good〔1993〕』
- 『18 til I Die〔1996〕』
- 『On a Day Like Today〔1998〕』
名盤として選ぶのは映画『ロビンフッド』のテーマ曲としても使われた名曲「アイ・ドゥ・イット・フォー・ユー」を含む『Waking Up the Neighbours』です。
骨太で疾走感あふれるロックンロールサウンドが中心で、ギタリストとしても派手さはないもののリフや音づくりのセンスは抜群です。
ときにブルース・スプリングスティーン、もろにデフ・レパード感満載なのはご愛嬌でしょうか(プロデューサーがデフ・レパードと同じでジョン・マット・ラング)。オーバー・プロデュースぎみで商業ロックな感じは好き嫌いがわかれる部分は否めませんが、私的にはもちろん名盤だと思います。
全英では16週連続1位と最長連続1位としてギネスブックに登録されたアルバムです。
086:One Chord To Another / スローン
そして一方、こちらもカナダの国民的パワー・ポップバンド、スローン(Sloan)です。メンバー全員が曲を書き、ヴォーカルもとり、他パートの楽器も演奏できるという器用なバンドです。
- 『Smeared 〔1992〕』
- 『Twice Removed 〔1994〕』
- 『One Chord To Another 〔1996〕』
- 『Navy Blues 〔1998〕』
- 『Between The Bridges 〔1999〕』
選ぶのは、『Navy Blues』も捨て難いですが、3rdの『One Chord To Another』です。
オープニングからパワーポップ・バンドを代表するチープトリックを思わせるようなライブ感のある演出でいきなり鷲掴みにされます。
全編にわたりビートルズの影響を強く感じさせますが(「Autobiography」や「A side Wins」等はもろそんな感じが強いですが)、抜群のコーラスワークで、バラード調の曲もあれば、トランペットやマラカスなどを取り入れたポップな曲など、幅広い楽曲センスを堪能できます。
彼らのアルバムは、ジャケットも洗練されていて秀逸です。
ぜひ、聴いてみてください。次回も次なる「名盤」、チェックしてみてください。
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