ブック、ロックときどきカレー

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【僕は乱読派。】誰もが主人公。

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毎度何かと話題の大河ドラマ。来年放映せれる2020年という節目の作品が『麒麟(きりん)がくる』に決まり、キャストも続々発表されています。

大河ドラマを観ていて面白いのは、別の作品では脇役でしかない人が、時に主役として描かれるということ。そして視点が変われば、主役だった人が脇役へとまわるということでも当然あります。

そして今作品の主役は、本能寺の変でおなじみの、あの明智光秀。演じるのは長谷川博己さんですね。

織田信長側からの視点で見ると悪いイメージしかあまり語られず、信長にいつもパワハラを受けていたような印象で、主役という柄ではないと思われがちではないでしょうか。

実際僕もそんなイメージを持っていたのですが、なぜ謀反せずにはいられなかったのかなど、謎につつまれた部分も多々あり、そこに創作の余地がかなりあるようで、作家さんの創作意欲をくすぐる部分があるのではないでしょうか。

数年前に話題となった本では、明智光秀の子の於隺丸(おづるまる)の子孫であると称している明智憲三郎さんが書いた『本能寺の変431年目の真実』など、明智光秀の名誉を回復させるような本や、主役やそれに準ずる重要な位置に据えた本がいくつかあります。

そんな中で読んだ一冊が、以前ご紹介した『信長の原理』の姉妹本である垣根涼介さんの『光秀の定理』です。

『光秀の定理』の方が先の刊行なのですが、『信長の原理』を先に読んでしまい、結果的にそれが個人的にはよかった気がします。

なぜかというと『信長の原理』は割と一般的な歴史をなぞっているため、クライマックスが本能寺の変であるのに対し、『光秀の定理』のクライマックスはそこではなく、また、兵法者の新九郎と破戒僧の愚息という架空の人物と光秀との関係を描いているので断片的で、よりフィクションの度合いが強いため、何かで通史を補完したくなるからです。

とはいえ、博打の確率論の謎解きとそれを実際の戦の戦略にオーバーラップさせたりと垣根さんの視点は斬新で、歴史小説にあらたな面白さをもたらしています。

もし、明智光秀に悪いイメージしかないという方は、これを読めば180度イメージが変わると思います。また光秀がなぜ出世し、信長に重宝されるにいたったかその一端も垣間見ることができます。

大河ドラマで描かれるであろう光秀像をより多角的にとらえておけば、ドラマもより面白く観られるのではないでしょうか。

ちなみに大河ドラマ麒麟(きりん)がくる』の脚本は第29作「太平記」を手がけた池端俊策さんのオリジナルとのことです。

  

 

 

 

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