【うちの子に読ませたい 私的名著】12冊目:そうだったのか! 日本現代史 / 池上 彰

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自分にとっての名著とは

 

自分にとっての名著とは、意識を変えてくれる原動力となるもの、将来後悔しないように気づきを与えてくれるものと考えています。

 

例えば、よく目にするのが「学生の時に読んでおけばよかった」などという後悔の言葉。本当によくわかりますし、苦手意識のあるものも何らかの方法で改善しなければそのまま苦手なまま過ごしてしまいます。

 

もちろんそれを受け入れるかどうかは子供次第で、ないよりはあった方がいいというレベルの話ではありますが、そんな気づきや苦手意識などを本で多少でも克服できるきっかけになればと個人的に思い、自分の子に勧める気持ちで私的名著をご紹介したいと思います。

 

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12冊目:そうだったのか! 日本現代史 / 池上 彰

 

 

日本の歴史はおそらく学校でもしっかり勉強できると思いますが、現代史となると意外にないがしろにされたり、教わったとしてもかけ足だったり、大事なことには触れらなかったりしている場合も多いのではないでしょうか。

 

そんなことを、わりとバイアスのかかっていない(ゼロではもちろんありませんが)フラットな視点で俯瞰できるのが、ご存知、池上 彰さんの著書『そうだったのか! 日本現代史』です。

 

政治をはじめとして、経済、自衛隊や安保問題、日韓問題など、現在だけを見ていては見誤るようなことを、何が正しいという視点ではなく、できるだけ公平に書かれていて、何がどういう経緯をたどって、おこったのかを本当にわかりやすくまとめられています。

 

知っていると思っていた事件やできごともそういった意味で、理解していなかったことがあるということに気づかされます。

 

 ある意味、そこにあるのは結論となる答えがあるわけではなく、ただ事実のみがあって問題提起がなされています。

 

もちろん、公害のような経済活動によってもたらされた問題、加害者側の企業や行政の無責任さなど、いたましいという気持ちでは片付けられない怒りや無念さのようなものもそこにはあります。

 

また、随所に高校時代に池上さんがその当時感じた感想のようなものも書かれています。

 

これを読むと、様々なことの今にいたっている経緯が浮き彫りになり、いかに歴史は繰り返され、未来へのヒントとして現在何を考えなければいけないか考えさせれらます。

 

 

単行本化が2001年、文庫化が2008年ということで、文庫では内容に多少補筆されているほか、各章で「第○章のその後」として2008年時点での現状報告のような形で追記されています。

 

当然ですが、10年以上たっていますので、内容がその時までですが、リアルタイムを追っているわけではありませんので、それ以後のことは自分の実体験で補うことができると思います。

 

他にも「そうだったのか!」シリーズで、(世界の)「現代史パート1/パート2」、「アメリカ」、「中国」、「朝鮮半島」とあり、どれも面白く読むことができます。

 

個人的には、もっと早く読めば、もう少し現状の理解が進んだことだろうと思いました。

 

以下目次と各見出しのみ並べてみました。

 

目次と各見出し

 第一章 小泉内閣が生まれた

●変人が総理になった

●改革をめざした

●国民を驚かせた細川総理の記者会見

●金丸事務所から金の延べ棒が見つかった

中選挙区制度への批判高まる

小選挙区制導入へ

小選挙区プラス比例代表

●政治改革をテレビで約束した宮沢総理

●宮沢内閣不信任案可決

衆議院選挙で自民党過半数割れ

日本新党の躍進

小沢一郎が筋書きを書いた

●細川内閣の誕生

●政治のスタイル一新

●細川内閣は夜騒ぐ

●何でも賛成の社会党

小選挙区比例代表並立制の成立

●突如浮上した「国民福祉税」構想

●細川総理の突然の政権投げ出し

●第一章のその後

 

第二章 敗戦国・日本 廃墟からの再生

●国破れて山河荒れ果て

●法律違反を拒否した判事が餓死した

●経済が破綻し進行するインフレ

●インフレ退治に「新円」切り替え

●連合国軍がやってきた

●連合国による戦犯追求

●明らかにされた「戦争犯罪」に国民は衝撃

●戦犯には三種類あった

東京裁判をめぐる議論

●日本の発展の条件を作った三つの経済改革

●地主の土地を取り上げた

●財閥を解体した

労働組合を育てた

アメリカの方針転換

●すべての力を石炭生産へ

●「竹馬の足を切れ」

●1ドル=360円に

●隣国の不幸で日本経済復興

●もはや戦後ではない

●第二章のその後

 

第三章 自衛隊が生まれた 憲法をめぐる議論始まる

アメリカの空母を護衛した

●世界有数の軍事力を持つ自衛隊

●国会で憲法議論が始まった

憲法改正を求めたマッカーサー

毎日新聞の「スクープ」で流れが変わる

マッカーサー、「戦争放棄」を指示

憲法改正案の日本案作成へ

●第九条の芦田修正の意味するもの

●押しつけ憲法か棚ぼた憲法

朝鮮戦争が始まった

警察予備隊発足へ

●将来の軍の基礎作り

●警察力を装った

警察予備隊から保安隊、そして自衛隊

●自衛力をめぐって国会で議論

自衛隊を裁判所はどう判断したか

自衛隊、海外派遣へ

●「自衛隊は知らない」でいいのか

●第三章のその後

 

 

第四章 自民党社会党 「五五年体制」の確立

社会党はさらに小さくなった

●戦後、いくつも政党が乱立した

社会党の政権が誕生した

●左派の反対で片山内閣は崩壊した

社会党が分裂した

●保守勢力も対立した

●別れた同士が再び一緒になった

自由民主党が誕生した

55年体制が生まれた

自民党はなぜ強かったのか

社会党はなぜ政権をとれなかったのか

55年体制とは何だったのか

●第四章のその後

 

第五章 安保条約に日本が揺れた

湾岸戦争で米軍は日本からも出撃した

●「アンポ、ハンタイ」が国会を取り巻いた

●旧「安保条約」は対等ではなかった

●安保条約改定へ

●新しい「安保条約」が結ばれた

●安保を強行採決した

●事態は「民主主義の危機」に転化した

●戦争の恐れが身近だった

大統領補佐官立ち往生

●学生が国会に突入した

●女子学生が死んだ

自衛隊は出動寸前だった

●安保自然承認、岸退陣へ

●新聞は声をそろえた

●政治の季節から経済の季節へ

●裁判所は安保をどう判断したか

日米安保の再定義

●「ガイドライン」ができた

●「戦争に巻き込まれる」恐れはないのか

●新旧安保条約の概要

●第五章のその後

 

第六章 総資本総労働の戦い

●リストラが流行語になった

●三池闘争が始まった

●英雄なき113日の闘い

●三池労組の職場闘争

●総資本対総労働の戦いへ

ロックアウト対無期限スト

●去るも地獄、残るも地獄

●主婦たちも闘った

●組合が分裂した

●二つの組合が激突した

●組合員が殺された

●安保と三池の全国闘争に

●ホッパーをめぐる闘い

●衝突寸前に回避

●三池労組の敗北に

●闘争が終わり、悲劇が起きた

●第六章のその後

 

第七章 日韓条約が結ばれた

●歴史教科書問題で緊張する日韓関係

●「日本はいいこともした」発言で紛糾

●日本の朝鮮半島支配も終わり、南北に分断

朝鮮戦争が始まった

●日韓会談始まる

●韓国が併合された

●韓国で軍事クーデター

日韓基本条約調印

●条約は双方が都合のいい解釈を可能に

●賠償は「経済協力」に化けた

●在日韓国・朝鮮人の法的地位が定まる

日韓条約をどう評価するか

●第七章のその後

 

第八章 文部省日教組 教育をめぐって抗争が続いた

ゆとり教育めぐり大論争

●「にっきょうぐみ」なんて知らない

●日本の教育を大きく変えたGHQ

日教組が結成された

●「教え子を再び戦場に送るな」

●教育内容にワクがはめられる

教育委員会が任命制に

●先生の通信簿をめぐり大闘争に

●「学力テスト」をめぐっても対立した

教科書検定をめぐって裁判が続いた

●「日の丸・君が代」をめぐっても争いが

日教組が分裂、文部省と歴史的和解

●文部省も変身

●どちらにも教育への責任が

●第八章のその後

 

第九章 高度経済成長 豊かな日本への歩み

●私はウソを申しません

神武景気岩戸景気

●日本は「成功した社会主義国」?

●こうして所得を倍増する

三種の神器

●スーパーが生まれた

●「三分間待つのだぞ」即席ラーメン発売

●新幹線が走った

東京オリンピックが開かれた

●ハイウェーを走れなかった国産車

●「マイカー」という言葉が生まれた

●大型合併相次ぐ

●農業の衰退---「三ちゃん農業

●ミニスカートがやってきた

いざなぎ景気

●経済成長には「ひずみ」が出た

●第九章のその後

 

第十章 「公害」という言葉が生まれた

●お台場は人気のスポットに

●公害という言葉が生まれた

●空も海も汚れた

●深刻な四日市の大気汚染

四大公害病が発生した

水俣で奇病が発生した

●奇病の対策が始まった

●日本の産業界に貴重な工場だった

水俣市は「企業城下町」だった

●汚染隠しが被害広げる

チッソが原因と突き止めたが

有機水銀説に反論相次ぐ

チッソ社内でも疑う声があったが

●新潟でも水俣病が発生した

チッソの組合が分裂した

チッソが原因がやっと確定

チッソの責任追求

●国の責任はどうなるのか

水俣病は終わっていない

環境庁が誕生した

●第十章のその後

 

第十一章 沖縄は返ってきたけれど

●沖縄でまたも女性が被害に

日米地位協定とは

●少女暴行事件で運用を見直したが

●沖縄は地獄になった

ひめゆりの悲劇

●日本軍は住民を守らなかった

●「銃剣とブルドーザー」で基地拡大

●沖縄、「島ぐるみ」闘争へ

琉球政府発足

アメリカはなぜ沖縄を支配するのか

●県民の復帰運動高まる

●沖縄の怒り爆発

●「復帰が実現しないと戦後は終わらない」

●沖縄が日本に戻ってきた

●問題は核兵器の扱いだった

●沖縄のドルを円に交換

●政治も本土化

●道路の通行も左右逆に

●第二の琉球処分

基地問題は続く

●沖縄の明日はどこへ

●第十一章のその後

 

第十二章 学生反乱に日本が揺れた

北の国から帰ってきた女性たち

東京大学から始まった「全共闘」運動

日本大学で学生の怒り爆発

●機動隊の力で封鎖解除へ

●学園闘争、全国へ拡大

●街頭闘争の時代に

学生運動、自壊の道へ

世界同時革命を夢見た者たち

●「われわれは“明日のジョー”である」

イスラエルの空港の悲劇

日本赤軍の誕生

●資金と武器が結びついた---連合赤軍

あさま山荘に立てこもった!

●仲間を大量に殺していた!

●総括の名のもとに次々リンチ

●重信は日本に戻っていた

●第十二章のその後

 

第十三章 日本列島改造田中角栄

田中眞紀子がニュースになる

日本列島改造論を掲げて登場した

●狂乱物価を引き起こした

●雪国からやってきたブルドーザー

山一証券を救済した

●日中国交回復を実現した

田中角栄の人気の秘密

●金の渡し方の天才だった

立花隆が暴いた「田中金脈」

●それはアメリカからの一報だった

●KAKUEI TANAKAの文字が

●田中に有罪判決

●第十三章のその後

 

第十四章 バブルが生まれ、はじけた

●社員は悪くありませんから

●バブルとは何だったのか

●バブルは「プラザ合意」で始まった

●急激に進んだ円高

円高不況対策で低金利

●低金利で資金が土地へ

●地価上昇から株価上昇へ

●「シーマ」現象が起きた

●バブル退治の金利引き上げができなかった

●銀行は貸し出し先探しに躍起になった

地上げ屋が暗躍した

●地価対策始まる

●バブルがはじけて空地が残った

不良債権の山ができた

住専が大きなニュースに

住専の負担をめぐって対立

●預金引き出しの長い列ができた!

●過去にバブル崩壊昭和金融恐慌

●金融不安から不況が深刻に

●政府、公的資金の大々的導入

●日本経済はデフレへ突入

●バブルの処理はなぜ進まないのか

●第十四章のその後

 

第十五章 連立政権時代

●日本に社会主義政権が誕生した

●敵同士が一緒になった

●羽田政権から社会党離脱

●羽田内閣総辞職

●驚天動地の「自社さ」政権誕生

●与党復帰のためなら何でもする

反自民新進党結成、そして解党

●元日の青空を見て辞任を決意

●村山内閣の功罪

民主党の結成と大連合

自民党の総理に戻った

●凡人が総理になった

自民党、今度は公明党と連立

●総理の資質が問われた“失言総理”

●改革を掲げる“変人”総理誕生

●連立政権の時代へ

●連立時代に問われること

●第十五章のその後

 

 というわけで、うちの子にいつかこの本を勧めてみたいと思います。

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