なにげなくラジオを聴いていると、流れてきた耳に残る歌声。
あまりに刹那的なバラードで、一瞬にして引き込まれました。
調べてみるとヒグチアイさんというシンガーソングライターの「東京にて」という曲。
昨年のワンマンライブのために書き下ろし、東京オリンピックを控えた変わりゆく東京を描いたということですが、奇しくも現状の社会情勢を重ね合わせてしまうような内容となっています。
2019年6月20日、東京オリンピックのチケットが当たった。2020年の真っ白なスケジュール帳に、初めて書き込まれた予定だった。そして、この曲ができた。変わっていく東京で、わたしはどう生きていくか。30歳。どうなっていくのか。いつだって、答えはわたしの中にしかない。このまま、東京で歌をうたって生きていくのだ、と歌に込めた。 まさか、こんなことになるとは思わなかった。真っ先に埋まった予定はまた白紙になった。どんどんと白くなるスケジュール帳に書き込める言葉は一つもない。 東京にて。生きていくにはどうしたらいい?答えは出ないくせに、まだ東京にしがみついている。もう一度、東京に憧れたい。
ヒグチアイ
オフィシャルサイトより
その名曲「東京にて」を収録した自身初となるベストアルバムが9月2日にリリースされました。
バラードとスリリングな曲が混在し、2014年のインディーズ時代から現在までの厳選した楽曲に加えて、新曲2曲も含んでいます。
今年はなんかあっという間だったね。
なんて、言いたくない。
誰かが生まれて誰かが死んでる。
わたしは時代の傍観者でいたくない。
流れてしまう音楽なのかな。悔しいよ。いつもいつも。
もうこれ以上ないって音楽書いてるのに、
抜けない杭を打つことができない。
あなたの時間を止めたい。
足を、手を、耳を、止めたい。
できるだけ多く奪いたい。
わたしは一生を捧げているのだから。今必要じゃなくても、いつか絶対必要になるから持っててほしい。おまもりとして。
そんなベスト盤ができました。
絶対に良いので、聴いてください。2020.9.2
ヒグチアイ
オフィシャルサイト直筆メッセージより
【収録曲】
1.ココロジェリーフィッシュ
2.前線
3.東京
4.まっすぐ
5.わたしのしあわせ
6.ラジオ体操
7.猛暑です - e.p ver -
8.八月(新曲)
9.黒い影
10.わたしはわたしのためのわたしでありたい
11.最初のグー
12.備忘録
13.東京にて(新曲)